【システム手帳】ミニ6製作

最近は手帳の製作が多くなってます。秋は手帳のシーズン、年末に向けて動き出す時期らしいのです。

スクラッチレザーを使い新品にしてビンテージのような風格⁈

可動式ペンホルダーを搭載した定番のミニ6システム手帳を紹介します。

今回のミニ6の仕様

表側に使用したマットな革はMARGOTのブラウンです。マルゴーやマーゴットと呼ばれています。タンニンなめしのショルダーにスクラッチを施したもので、ざらついた銀面をしています。

いろいろな方がこの革を使っているのを見て良いと思い使ってみました。カラーも15色前後あって高級感のある仕上がりはもちろんカジュアルにもなる不思議な革です。

同じような革にプエブロやマヤショルダーなどがあります。プエブロは自分的に入手がしずらく使ったことはありません。マヤショルダーはカラーが豊富で適度なコシがあって扱いやすい革だと思います。そしてMARGOTは色数はマヤショルダーより少ないものの、より銀面が整っている印象で好感が持てます。MARGOTのスクラッチはよく見ると丸い形をしておりマヤショルダーよりもしっかり入っているように見えました。

内装に使ったのはオットチェントのベルーガです。ベルーガは型押しのシボがしっかりと入っているので銀面が硬く艶がありキズが入りにくいので内装向きだと思っています。カラーが少ないのが残念なところです。

部分ごとに最適な厚さに漉いていきます。胴版の厚みは毎回悩みどころです。2種類の革の貼り合わせなので思い通りの硬さにするには経験が必要です。試行錯誤を繰り返すしかないですね。その他ストラップの芯材として栃木レザーの硬いものを使っています。

MARGOTはストラップなどに使って磨いたりすると起毛がつぶれて艶が出て色が濃くなります。使い込むといい感じにエイジングするのだと思いますが、胴版などの磨いていない部分と差が出てしまうのでコバ以外は艶が出ないように気を付けながら作業しています。作業台に強く擦れた場合にもそのような感じになります。

左ポケットは別裁ちのマチを付けた仕様です。今後、多段にするか検討中。右ポケットはカード入れとペンホルダーを搭載してます。

ペンホルダーの可動域はそれほど広くないですが充分実用範囲だと思っています。張りを出すために内側に硬いヌメを貼っています。

今回の麻糸は生成り。胴版に使う糸は濃くても真っ白でも嫌なので生成りを使う事が多いです。生成りの消費量が一番多いのはそのためだと最近気づきました。一度に縫うと糸が長がすぎて縫いにくいし傷むので2ヵ所でつないであります。

手帳を作るとき毎回考えるのが平らに開く事です。くたくたに柔らかいのは好きじゃないのである程度しっかりとした硬さを出しながら平らに開くように革の厚みや貼り合わせ方を考えています。

開きやすい手帳は鞄の中でも開きやすいのでストラップでしっかり閉じれるようにしています。手帳用のゴムバンドなどもあるので必須とは言えませんが革の手帳にはストラップがカッコイイと思って作っています。

もしストラップ無しやペンホルダー無しの需要があれば作ってみたいですがどうなのでしょう⁈